私の地域では、おじさんのことを親しみを込めて 「おんちゃん」と言います。 昔、近所にすごくお世話になっている 豆腐屋のおんちゃんがいました。 優しくて、穏やかで、明るくて、人気者でした。 おんちゃんは、一言でいうと個性的なキャラの持ち主でした。 ・思ったことをズケズケというのに、軽快な言い方なので誰も傷つかない ・いつもニコニコ、細かいことは気にしない ・楽天的で何とかなるよ!と明るさで乗り切れる ・甘いものが大好きで、お茶とお菓子で人が集まってくる ・早口で軽快なトークで、リズムがあって、なぜか面白い 私も、おんちゃんのこと大好きでした。 地域のみんなは、おんちゃんに会いに 豆腐を買いに来た感じです。 豆腐は、普通のお豆腐だったと思います。 ごく普通ですが、おんちゃんの手作りです。 おんちゃんが、作ってくれたものだったので、 粗々した木綿豆腐を美味しく食べていました。 今でも、豆腐が大好きなのは おんちゃんのおかげかと思います。 何が言いたいかというと、 おんちゃん、という個性的なキャラが人を引き付けて、 豆腐屋が成り立っていたということです。 差別化された商品があるわけでもなく、 集客しているわけでもなく、 個性全開に、おんちゃんのキャラ自然体でいたのだと思います。 商品の差別化よりも、集客よりも、 個性的なキャラが勝っていたということです。 私の世代では、どちらかというと個性を出さず、 普通であることが善という時代だったように感じています。 中学校の制服で、変形と呼ばれる個性的なものを着ると 先輩に「お呼び出し」がありました。 そのようなことがあって、 人と変わったことをしては、 いけないんだと思っていました。 でも、今の時代は、個性を出していくことが大切です。 普通のものでは売れません。魅力を出せません。 無理に個性を作るのではなく、自分の思っていること、 自分のキャラクターを全開にすれば良いのです。 思っていることを発信する。 感じたことを伝える。 自分が自然体で面白いことを共有する。 アーティストでも、自分の感情を歌にしています。 ・悲しかったこと ・嬉しかったこと ・もがいてきたこと ・認めてほしい気持ち ・恋のせつない感情、わくわくした感情 など魂の叫びを素直に歌うと、 共感する人が集まります。ファンが生まれます。 10年以上前に亡くなった豆腐屋のおんちゃんですが、 とってもキャラがある素敵な方だったことを思い出しました。 2019年、キャラを打ち出して大きく発信しましょう。
「東北人に向けたキャラ作りと情報発信」 2018年1月12日 第35回プレミアムアフタヌーンカフェ